高麗人参と注意すべき飲み合わせ
高麗人参は毒性がなく副作用もありませんが、薬を飲んでいる人は注意が必要な場合があります。
ここでは、高麗人参と飲み合わせが悪い薬について説明します。
ワーファリンカリウム
ワーファリンカリウム(ワルファリンカリウム)は脳梗塞や心筋梗塞などの薬で、血管内で血液が固まらないように働く薬です。
高麗人参には血流を良くする働きがあるため、ワーファリンカリウムと高麗人参を併用するとワーファリンカリウムの作用が増強される可能性があります。
そのため、ワーファリンカリウムを服用している人が高麗人参を摂取すると、出血を引き起こしたり怪我をした場合に血が止まらなくなったりする可能性があります。
ワーファリンカリウムを服用している人は、高麗人参を摂取する前に必ず医師に相談してください。
高血圧の薬
高麗人参は、加工方法によって効果が異なる場合があります。
紅参(こうじん:収穫したままのものを蒸し、その後水分量が14%以下になるまで自然乾燥したもの)は血流を良くする働きがあるので、高血圧の改善に効果があります。
ただし、すでに高血圧の薬を服用している場合は、効果が強くなりすぎて血圧が下がりすぎる可能性があります。
また、白参(はくじん:収穫したまま、もしくは皮を剥いて水分が12%以下になるまで熱風か太陽熱で乾燥したもの)は血圧を上昇させる効果が高いので、高血圧の薬を飲んでいる場合は効果を打ち消す可能性があります。
ですので、高血圧の薬を飲んでいる場合は摂取前に医師に相談してください。
葛根湯
漢方薬の葛根湯は、身体を温めて発汗させ熱を下げる働きがあります。
また、鎮咳、鎮静、抗炎症作用があるので肩こり、鼻炎、筋肉痛などに効果があります。
高麗人参も身体を温める働きがあるため葛根湯とは相性が良くありません。
風邪などで発熱している時は、高麗人参と葛根湯の同時摂取は避けましょう。
肩こり、腰痛などで葛根湯を服用する場合は、高麗人参を摂取してから2~3時間ほど間を開けて
摂取してください。
抗うつ剤
高麗人参は自律神経の働きを調整し、イライラや不安感を抑え、気分を高める働きがあるのでうつ病にも効果が期待できます。
しかし、うつ病の薬の「アミトリプチリン」や「ハロペリドール」「フェネルジン」を服用中の人が高麗人参を摂取して副作用が出たことが報告されています。
ですので、うつ病の薬を服用している人は摂取前に医師に相談してください。
ホルモン剤
高麗人参には女性ホルモンのエストロゲンに似た働きがあるので、女性ホルモンの減少によって起こる更年期障害や生理痛、骨粗しょう症などの予防、緩和に効果があります。
これらの病気で治療中の場合、副腎皮質ホルモン剤が処方されることがあります。
高麗人参と副腎皮質ホルモン剤を同時に摂取すると、ホルモンバランスに影響が強くですぎて副作用がでる場合があります。
また、子宮筋腫、子宮がん、卵巣がん、子宮内膜症などで治療中の人も病気を悪化させる可能性があるので、摂取前には医師に必ず相談してください。