高麗人参はめまいにも効くって本当?
高麗人参は、めまいの予防、改善に効果があります。
高麗人参はいくつかのめまいの原因を解消する働きがあります。
めまいとは?
めまいとは、静止しているものがぐるぐる回って見えたり、揺れ動いているように見えたりして立っていられなくなる状態のことをいいます。
めまいの原因はさまざまで、
・メニエール病や突発性難聴などの耳の病気
・脳の病気(脳梗塞や脳卒中など)
・自律神経の乱れ
・更年期障害
・貧血
などがあります。
高麗人参はこの中で、自律神経の乱れ、更年期障害、貧血によるめまいの予防、改善に効果があります。
高麗人参のめまいの原因に対する効果
自律神経の乱れを整える
なぜ自律神経が乱れるとめまいが起こるのか?
自律神経には交感神経と副交感神経の2つの種類があります。
交感神経は、日中などの身体が動いている時に活発に働き、副交感神経は休憩中や夜などの身体が休んでいる時に活発に働きます。
この2つは自動的に常にどちらかが優位な状態で働き、自分の意思ではコントロールできません。
自律神経の働きが乱れて交感神経が優位な状態が続くと、血管が常に収縮し、血行が悪くなります。
血液は酸素や栄養素を身体中に運搬しているので、血行が悪くなると脳にも酸素が十分に行き渡らず、酸素が不足してめまいが起こります。
更年期障害によるめまいも自律神経の乱れが原因
更年期障害によるめまいも、自律神経の乱れが原因で起こります。
更年期障害は、50歳前後の更年期に女性ホルモンのエストロゲンが急激に減少してホルモンバランスが乱れることによって起こります。
ホルモンバランスと自律神経は同じ脳の視床下部(ししょうかぶ)というところでコントロールされているためお互いに影響を与え、どちらかが乱れるともう片方も乱れてしまいます。
そのため、更年期にホルモンバランスが乱れると自律神経も乱れ、その結果めまいをはじめ、さまざまな不調が起こるのが更年期障害なのです。
高麗人参の自律神経を整える働き
高麗人参に含まれている有用成分のジンセノサイドには次の2つの種類があります。
種類 | 働き |
ジオール系 | ・中枢神経を抑制して気分を落ち着かせる ・副交感神経を優位にする |
トリオール系 | ・中枢神経を刺激して気分を高揚させる ・交感神経を優位にする |
この2つは相反する働きがありますがお互いの効果を相殺することはなく、状況に応じてバランス良く働きます。
ですので、交感神経が優位な場合はジオール系が働いて副交感神経を優位にし、緊張を解いて血行を改善し、めまいを予防、改善します。
血行を良くする
脳の酸素不足は、単なる血行不良によっても起こります。
自律神経の乱れを整えるで説明したように、血液は酸素を身体中に運ぶ役目があるので血行が悪くなると酸素が行き渡りにくくなります。
そのため、脳にも酸素が不足し、めまいが起こります。
ジンセノサイドには、
・血小板が固まって血液がどろどろになったり血栓ができたりするのを防ぐ
・血管を拡張する
という働きがあるので血行を良くする作用があります。
また、アルギニンやビタミン、ミネラルなど血行を良くする働きがある成分も含まれているので、これらの相乗効果で血行を改善します。
貧血を予防、改善する
貧血とは、血液中のヘモグロビンが不足している状態のことをいいます。
ヘモグロビンは酸素を全身に運搬する働きがあるので、貧血になってヘモグロビンが不足すると酸素が行き渡りにくくなり、めまいが起こります。
ジンセノサイドには、ヘモグロビンを多く含んだ赤血球を増やす働きや、骨髄の造血作用を促進して血液の量を増やす働きがあります。
また、その他にも、
・鉄・・・ヘモグロビンの材料になる
・ビタミンB12、葉酸・・・血液をつくるのに必要な成分
・ビタミンC・・・鉄の吸収率を高める
など貧血の対策に効果がある成分を含んでいます。
高麗人参でめまいが起こる場合がある
高麗人参はこのようにめまいを予防、改善する効果がありますが、人によっては高麗人参を摂取するとめまいが起こる場合があります。
高麗人参をはじめて摂取した時に、人によってはめまい、動悸、息切れ、頭痛、胃の不調、などの「好転反応」が起こる場合があります。
好転反応の場合は一週間ほどで改善するので、量を減らしたり、一時的に中止して様子を見てください。
- 【好転反応とは?】
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好転反応とは東洋医学で、治療の過程で身体が良い方向へ向かおうとする際に、一時的に不調が起こることをさす用語です。
はじめて摂取する時には、指定された量ではなく少量からはじめて様子を見つつ量を増やしていくと好転反応が出にくくなります。
それでも、めまいなどが治まらない場合は、摂取を中止して医師に相談してください。