子宮筋腫がある人は高麗人参の摂取を避けよう
子宮筋腫の人は高麗人参の摂取は避ける
高麗人参に含まれているジンセノサイドには、女性ホルモンのエストロゲンに似た働き(エストロゲン様作用)があります。
そのため、エストロゲンが減少するとエストロゲンの働きを補ったり、ホルモンの分泌量を調整したりします。これは更年期障害や生理不順の改善に役立ちます。
しかし、子宮筋腫は、エストロゲンが筋腫の増大に関係がある、とされています。
ですので、高麗人参のエストロゲン様作用が筋腫を大きくする可能性があります。
そのため、子宮筋腫の人は高麗人参の摂取を避けた方がいいとされています。
- 【子宮筋腫とは】
-
子宮筋腫は、子宮の筋肉から固いこぶのような腫瘍が発生する病気で、30歳以上の女性の5人に1人が子宮筋腫がある、と言われています。
良性の腫瘍なので害はなく、無痛で自覚症状もほとんどありません。
ただし、数が増えすぎたり大きくなりすぎたりすると、月経過多や貧血、不妊などの症状が起こる場合があり、その場合は手術が行われます。子宮筋腫は原因がはっきりとは解明されていません。
しかし、初潮がはじまるまでは発生せず、閉経すると小さくなることから、女性ホルモンのエストロゲンが筋腫の増大に関係していると考えられています。
今後の研究に期待
エストロゲンをはじめとするホルモンは、分泌された後、細胞の「受容体」という刺激や情報を受け取るものと結合して効果が現れます。
しかし、ジンセノサイドは受容体と結合せずに作用するという報告もあり、子宮筋腫に影響はない、という意見もあります。
また、子宮は身体が弱っている時にダメージが現れやすく、東洋医学ではストレスや冷えは子宮筋腫ができやすくなったり悪化させたりする、と考えられています。
高麗人参にはストレスや冷えを予防、改善する効果があるので、子宮筋腫の予防、改善に効果がある可能性があります。
さらに、高麗人参は造血作用もあるので、子宮筋腫による貧血にも効果がある可能性があります。
ですので、今後の研究によっては子宮筋腫に対する高麗人参の評価が変わる可能性があります。